2016年01月09日

カラマーゾフの妹(高野史緒)


『神はある。だからこそ全てが許されている』

 『カラマーゾフの兄弟』をミステリーとして読み解き、その記述の中の違和感に着想を得て、『カラマーゾフ事件』の真相と兄弟たちの「その後」を書き上げた挑戦的なミステリー。第58回江戸川乱歩賞受賞作。
 偉大な前任者の記録を未読だったため、登場人物の把握などで、中盤までは読み進めるのに手間取りました。書き出しで“アレクセイ・カラマーゾフの一代記”と記されていることの意味を判断できなかったことも残念でした。やっぱり世界的名作は読んでおくべきだと思いました。
 巻末鼎談によると、『カラマーゾフの兄弟』の序文で、第二の小説は13年後のアレクセイが主役になる小説と書かれているそうです。軽く調べてみると、ドストエフスキーの第二部の構想にかかる説を踏まえた上での創作であったことが良く解ります。
 タイトルは『妹』よりも『兄妹』のほうがしっくりくる感じがしました。


カラマーゾフの妹 (講談社文庫) -
カラマーゾフの妹 (講談社文庫) -


 
ラベル:高野史緒
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