2017年06月17日
軍神の血脈(高田崇史)
「つまりきみは、本物の楠木正成は、湊川で死ななかったと言いたいんだな」 (p156)
組織の団結力を高めようと思ったら、その方法は簡単だ。規律を緩めれば良い (p203)
「特攻隊において無駄死にした人間は、たった一人もおらん!」
…―…
「もしも彼らの死が無駄死にとなるとすれば、それは今生きている我々が、彼らの死の意味を考えなくなった時だ。 …」 (p287)
「歴史はいつも、私たちの目の前に横たわっている」
…―…
「でも私たちが問いかけない限り、何かのアクションを起こさない限り、彼らは決して口を開いてはくれない。ところが、正しく問いかけることができれば、彼らは私たちの予想を遥かに超えた物語で答えてくれる。 …」 (p332)
この世に自分を信じてくれる人が一人でもいれば、人生は生きるだけの価値がある (p352)
何者かに毒を射たれて瀕死の祖父を救うため、薬剤師の早乙女瑠璃が、元同級生で歴史作家の山本京一郎とともに、楠木正成の謎に挑むタイムリミットサスペンス。ノンシリーズものですが、《QED》などと同様に、歴史の謎解きは大変興味深かったです。
ロバート・ラングドン宜しく都内を駆けずり回りますが、本題とはあまり関係がないのはご愛敬ですかね。
(2016年3月15日第1刷発行、p372)〝だが、これだけはいいたのだ。〟は脱字かな。〝だが、これだけはいいたいのだ。〟だろうね。
【単行本】
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