2017年07月03日

黄昏の岸 暁の天(小野不由美)


他人と自分を比べてみても仕方ない。引き比べるのはどうしたって、他人への評価と自分の内実という比較にならないものになるに決まってるんですから (p109)

人を裁き、罰することは、得てして歯止めが利かなくなるものだ。坂を転がるように過熱していく。 (p141)

極めて優れていることは、極めて悪いことと実は同じなのではないか (p146)

「天にとって――王は――私たちは一体、何なのです!?」 (p389)

人は自らを救うしかない、ということなんだ (p390)

自身の行為が自身への処遇を決める。 …―… 本人の言動が報いるに値するかどうかを決する (p449)

 講談社X文庫ホワイトハート版既読につき再読。現時点での《完全版》最終作は、「魔性の子」と表裏のなす物語。消えた泰麒を捜すため動き出した各国の王と麒麟たちの前に開かるのは天の摂理。「十二国記」という世界のシステムを構築した小野主上の凄さに脱帽するしかありませんでした。戴国主が行方不明のままの完結に、新作として書き下ろされるはずの長編で続きが描かれることを心待ちにしたいと思います。



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