「教室で出会った○○」を大切にしてほしい。愛おしんでほしい。教室で出会った友だち。教室で出会ったライバル。教室で出会った寂しさ。教室で出会った歓び。教室で出会った悔しさ。その他もろもろ。すべてが、きみたちをかたちづくるものであってほしい。 (p276)
国語の教科書に採用された「カレーライス」「あいつの年賀状」「バスに乗って」「卒業ホームラン」を軸に、試験に出題されている他のお話を組み合わせて構成した9篇収録のオリジナル短篇集。
上手なのだが、いまいち琴線には触れず、もどかしい読後感でした。底本で読むべきなのかな。
収録作と所収は、「カレーライス」/文藝春秋『はじめての文学 重松清』、「千代に八千代に」/中公文庫『リビング』、「ドロップスは神さまの涙」/新潮文庫『せんせい。』、但し、本書収録が決定稿、「あいつの年賀状」/文藝春秋『はじめての文学 重松清』、「北風ぴゅうた太」/新潮文庫『きよしこ』、「もうひとつのゲルマ」/「小説新潮」2002年2月号掲載の「ゲルマ」改稿改題、「にゃんこの目」/新潮文庫『きみの友だち』、「バスに乗って」/文春文庫『小学五年生』、「卒業ホームラン」/新潮文庫『日曜日の夕刊』。
【底本】
ラベル:重松清