2017年05月07日

まんがキッチン(福田里香)


人生に、みちすじがあるように。
物語に、あらすじがあるように。
まんがにも、あじすじがあります。 (p4)


乙女ちっくとは〝女の子にとっての空想的で甘美かつ劇的な事件〟のこと。そしてこの場合の事件とはもちろん〝素敵な誰かと恋を成就させること〟に他ならない。 (p177)

創造の神はいつも細部に宿るものである。 (p225)

 まんがに登場するフードのレシピかと思いきや、まんがの登場人物の関係性や心理を食べ物から読み解くエッセイ&レシピ集。まんがエッセイは27人30作品29本、レシピは30個、羽海野チカさんらまんが家さんとのインタビュー対談にコラム2本、その他と盛りだくさんの内容でした。お菓子研究家である著者独自のフード理論に基づく不文律が数多く言及されています。




物語には、〝食べものであっけらかんとギャグをやるひとに悪人はいない、テーブルを囲んだら仲間〟という不文律がある。 (p20)

物語には、〝煙草を吸うのは、本心を見せたくないひと〟、〝酒をあおるのは、気を紛らわせたいひと〟という不文律がある。 (p48)

本来、物語の中で登場人物が共に向き合ってものを喰ったら、それは〝そのひとたちは幸福に心から信頼しあっています〟という不文律になる。 (p56)

物語には〝恋は身も世もなく食欲を奪う〟という不文律がある。 (p88)

物語には〝車座でひとと飲んだらそれは仲間、かけがえのない絆を生む〟という不文律があります。 (p109)

じつは物語には〝男女が意味深に食事をしたら、それは男女の仲を示す暗喩〟という不文律があるのだ。 (p113)

物語において、ケーキは通常〝かわいくて素敵で善良なもの〟として描かれるが、じつは〝快楽の象徴、狂気と正常をつなぐオブセッションに満ちた物質〟という側面も併せ持つ。 (p185)

物語には〝家族愛を描く場合、仲良くうまそうに食卓を囲ませる〟という不文律がある。 (p193)

物語には〝煙草を吸うひとはニヒル、傍観者的存在〟という不文律がある (p209)

〝食べるということは生きるということなので、そういうことを肯定的に楽しそうに描いてるっていうのは、それは生きることに前向きな人間のすることだ〟 (p298)

posted by 千木良 at 23:00
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